TOEIC200点台というほぼ0の英語力からアメリカで働けるようになるまでの勉強法を紹介。これから英語を学ぶという方への参考。
INDEX
- 英語を習得しようと思った経緯と勉強法との出会い
- 勉強法:
- フォニックスで発音を学び苦手意識を克服
- 英語を英語で勉強する
- 小学生レベルの文法と最低1000単語を覚える
- ドラマトレースで日常会話をマスター
- 英語を使う環境を作る
- まとめ
英語を習得しようと思った経緯と勉強法との出会い
初めてのTOEICテストでほぼ最低点?!
少しだけ冒頭に私の話をする。私は現在でこそアメリカのマーケティング会社でマネージャーをしているが、大学生時代の英語力は悲惨なものだった。大学1年生の春。初めて受けたTOEICテスト(リスニング、リーディング)。英語は大の苦手だが、一応は中学から高校、大学受験と6年も勉強をしてきた。その結果、なんと295点。
一応説明するとこのテストは990点満点。かつ全ての選択肢がマーク方式の3 or 4択形式なので、問題を見ずに回答をしても確率的には25%以上の正答率になるはず。つまり最低約250点は取ることができ、事実上それがこのテストにおける最低点となる。いかに私のスタート時のレベルが低いものか、簡単に想像できるだろう。
社会の仕組みを気づかせてくれた就職活動
そんな私も大学3年生になり、就職活動を始めた。初めて社会の仕組みや会社というものに真剣に目を向けた。この就職活動というものは、大変ではあるが、社会の仕組みを知ることができ、とても面白かった。その中で、少子高齢化でどんどん衰退が目に見えている日本を感じた。
ここだけで通用する人材で良いのか?きっといずれ外に目を向けなくてはいけなくなる。そう思わせてくれた。
それならばいっそ、今から準備しよう。苦手な英語と向き合うことを決めた。
カナダ、アメリカ留学と先輩からの運命を変える勉強法
思い立った次の日には、就職活動を一旦とめ、海外留学について調べていた。予算、期間、国、制度、治安などひたすら調べて、1ヶ月後には、ワーキングホリデーのビザ申請と学校の予約を進めていた。今思えば他にも色々方法はあったのだが、あの時の私は行けばなんとかなると思っていた。
準備から約半年後、私はカナダにいた。右も左もわからず、予算もない。着いた当初、全く言葉が通じない自分にひどく焦りを感じた。その日の宿すら満足に取れなかったのだ。
途方に暮れるなか、大学のサークルの先輩が近くに住んでいることを知った。他にツテもなくワラをも掴む思いで、先輩に会いにいき相談をすると、後に人生を変える英語の勉強法を教えてもらう。その勉強法のおかげで、私の英語力は見違えるほど向上し、一年後にうけた同じTOIECテストは865点だった。彼との出会いがなければ、今の私はアメリカで働いていなかっただろう。以降は、そのエッセンスの中でも、重要なものを抜粋。
勉強法
ほぼ0の状態からどうしたらいいのか?順序を追って先輩から教わった勉強法を説明する。
1.フォニックスで発音を学び苦手意識を克服
フォニックスとは英語圏の幼児が英語の発音を学ぶ上でよく使われる。これが私が1番最初に学んだことだった。これは覚えるというより、クセになるまで体に馴染ませるスポーツに近い。なぜこれが一番最初かというと、一度しみついた発音は、途中で矯正することが、ものすごく大変だからである。また日本語にはない”th”の発音などもあるため、知らないと話す際に、どう発声してもいいかすらわからない。(日本語にはないため、日本語のカタカナ発音で代用しようとしても異なり伝わらない)
ここに日本人がなぜ英語が苦手意識を持っているのかの理由がある。きちんと勉強をし、知識はあるものの、正しい発音を教える文化、教えられる先生が少ないためだ。よって知識や単語は知っているが、どう発音をしていいのかわからず、英語が話せず苦手意識に繋がる。
発音を学ぶには、フォニックスで正しい音と口、舌の使い方をセットで覚えるのが一番良い。日本語で言うと、小学校入学前にアイウエオを読んで覚えるのと同じだ。ひらがら48文字をきちんと発音することができないと、日本が話せないのと同じなのだ。
インターネットで検索をすると教材がYOUTBEなどでも多く出てくるので、ぜひトライしてみてほしい。これはスポーツと同じなので、毎日繰り返し練習が大事。その文字を目にした時は、自然と考えなくても正しい発音が出てくるようになるまで続ける。
2.英語を英語で勉強する
二つ目は、英語を英語で勉強すること。最初はどうしても英語を理解をする際に、日本語に変換しようとしてしまう。しかし英語をペラペラ話せる人で、いちいち別言語に置き換えて理解をしながら話している人はおそらくいない。そんなことをしていたら、遅くてとても会話にならないからだ。
そもそも、日本語と概念が違う、もしくは日本語に存在しないもの。またはその逆などもある。例えば、日常会話の最初によく使う
How are you?
という挨拶。直訳するとご機嫌いかが?調子はどう?などだが、日本ではあまり使わない。その代わり、日本では
お疲れ様です。
と言う言葉をよく耳にする。相手が疲れているいないに関わらず、当たり前のように挨拶の一部として使われている。このお疲れ様ですに該当する言葉は、英語にはない。
つまり文化や成り立ちが異なるので、無理に日本語で理解をしようとすると、正しく理解できない可能性があるのだ。
では具体的に私は何をしたかと言うと、アメリカの小学生用の国語の教科書から始めた。英語で英語を学ぶのだ。幼い頃、日本語を学ぶのに、日本語を使って日本語を学んだのと同じだ。これにより、英語に触れる時間と機会が一気に増えるかつ、ニュアンスや文化の違い、日本語に存在しない微妙な使い分けなども、身につけられる。
参考書は、多種多様にあるので、自分にあったものを使えば良いが、日本のアマゾンでも手に入るEnglish for Everyoneシリーズなどは、レベルに合わせて選べるので、良いかもしれない。別にFor kidsから初めても、なんら恥ずかしいことではないので、まずはやってみよう。
小学生レベルの文法と最低1000単語を覚える
日常会話レベルの英語を話すのに小学生以上の知識はいらない。なぜならアメリカの小学生は英語を話している。
とは言ったものの最低限の単語を知らなくては、会話にならず、簡単な意思疎通ができるレベルというのが、単語1000-1200語程度らしい。つまり小学生レベルの基本文法と1000-1200個の単語を覚えることができれば、英語を話せるのだ。また既にいくつかは日本の生活でも目にするものも多いので、新たに覚える個数はさらに少ない。
では、実際にどうすればよいのか?文法を学ぶには、上記に挙げたEnglish for Everyoneシリーズでも良いし、小学生向けの英語で書かれた教材を探してやってみよう。内容自体は、アメリカの小学生用なので、簡単に見えるかもしれないが、やってみると意外と知らないことがある。そして簡単にできるようであれば、もう少し上の年齢層用(小学校高学年、中学生レベル)のものにチャレンジしてみよう。
単語を学ぶときは、最初だけは、日本語とセットで覚えても良い。(最低限の意味すらわからないと勉強にならないため)1200単語というのは、ちょうど日本の中学生が学ぶ単語数と同じで、約1ヶ月もあれば、習得可能なレベル。参考書や単語帳は好きなものを使うと良い。下記参考まで。
ドラマトレースで日常会話をマスター
発音を覚え、最低限の単語と文法を覚えたら、次は、どんな時にどんなことを言えば良いのかをマスターする。自然な日常会話だ。
これをマスターするのに打って付けなのが、海外ドラマ。特に何気ない日常を表現したものが良い。SF、刑事物などは、スラングや専門用語も多いため、日常会話を学ぶのであれば、日常をテーマにしたドラマの方が良い。
またここで重要になるのが、その視聴方法だ。具体的には、同じ話を3回以下のやり方に従って視聴する。
- 字幕なし (英語音声)
- 英語字幕あり(英語音声)
- 日本語字幕あり(英語音声)
順に説明していこう。まず1回目の視聴は、耳を慣らすこととどんな場面なのか想像することに集中する。もちろん理解できれば良いのだが、いきなりは難しいので、想像で良い。
2回目は、字幕ありでみながら、フレーズを追っていく。わからないところがあれば、一旦停止。字幕をゆっくり読み。調べて意味を理解することに努める。そしてわからないところ、新しく学んだ表現などは、ノートに書き留めていく。
3回目は、日本語字幕で、答え合わせ。細かなニュアンスの部分が理解できていなかったり、日本語字幕を見ると英語が意訳されていることなどがわかる。
これを繰り返すことで、最短で、日常会話に必要なフレーズを場面の映像イメージとともに覚えることができる。最初は、意味が中々わからなかったものが、繰り返すごとにわかるようになってくる。基本的に使われている表現などは、基本似ているものが多いからだ。
私が実際に題材にしたのは、Friends(フレンズ)
かなり昔のTVドラマだが、シリーズ10まである人気作品だ。個性豊かなキャラクターの日常生活や恋愛模様をコミカルに表現している。
もちろん最近の自分の好きなドラマで構わない。飽きずに見ることができ、日常を題材にしているものならなんでも良い。
5.英語を使う環境を作る
話せるようになるには、机の前で一人で勉強してるだけでは難しい。なぜなら話して何かを伝えるということは、相手がいて初めて成り立つからだ。そして英語とはコミュニケーションのツールなだけで、ツールばかり磨いても、肝心のコミュニケーションが練習不足では、元も子もない。
また人は必要に迫られないと覚えない。英語が必要となる環境を自分で作ることが、話せるようになる最も大事なポイントだ。
方法はいくらでもある。英会話に行く。留学をする。外国人の友達を作る。私はいきなり留学をして、最初に少し苦労したが、英語を使わざるおえない環境に追い込むことは結果としてプラスだった。
また留学などせずとも今は、ネットやアプリで簡単にその環境を作ることができる。おすすめのうちの一つがランゲージエクスチェンジだ。
ランゲージエクスチェンジについては、下記の記事でまとめたので、参考までに。
一人では、挫折しそうになるところを、仲間が増えることで継続しやすくなるという効果もあり、おすすめである。私も留学中及び帰国後も続け、そこで知り合った友達とは今でも連絡を取り合っている。
まとめ
これらを実践した結果、私は一年後にはTOEIC865点になっており、現在はアメリカで働いている。この方法を教えてくれた先輩や、ランゲージエクスチェンジでの友人、仕事で海外を飛び回りながら出会った人々のおかげで、私の世界は大きく広がった。
英語は使えば使うだけ、上手くなるスポーツのようなものなので、間違ったからと言ってペナルティがあるわけでもなく、+にしかならないので、臆せずどんどん使っていこう。
翻訳テクノロジーが発展し、いつか”意思疎通のために”お互いの言語を学ぶということは必要なくなる時代が来るかもしれない。しかし言語を学ぶということは、文化やその国の概念を学ぶことにつながるため、あなたの世界を広げるという点においては、間違いなく役に立つ。この記事が少しでもあなたの背中を後押しになれば嬉しい。
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