今回は、アメリカで高級車のマーケティングコンサルを行っているマーケッターが、高級ブランド商品の売り方のコツを紹介します。
高級ブランド商品を売るには?
高級ブランドって、単価や品質も高いものが多く、それを選ぶ顧客の目もそれに応じて自然と肥えてきます。そんな彼らに選んでもらうようにするにはどうしたらいいのか?
結論から先に話すと、ストーリーが大切になります。
5PやAIDMAなど色々なマーケティングのフレームワークがありますが、その辺りは、マーケティングのビジネス書を読んで勉強してもらえば良いので、ここでは触れません。
なぜストーリーが重要なのか?
目の肥えた高級ブランドのターゲット顧客は、競合の素晴らしい製品を常に囲まれています。そして、高級ブランドの競合は、どこも高い価格に見合うだけの商品性や性能を持っているのが当たり前。よって商品性や機能で大きな差別化が図れれば、それに越したことはないですが、中々難しいのが現実です。
そんな激しい競争の中、富裕層の顧客は何をもって、購入するものを選ぶのか?その一つの答えとなるのがストーリーです。
例えば彼らが高級車を買う場合に、いくつかのブランドの選択肢があったとしましょう。しかしどのブランドも競合他社の製品をベンチマークしているので、機能や価格帯は似たり寄ったりです。
そんな中、どんな時に価値を感じ、欲しいと思うのか?
答えは、感情を動かされたときです。
そしてその感情を動かすのが、ストーリーです。その商品にまつわるストーリーに共感してもらい、そこに価値を感じさせることができれば、他のとの差別化ができます。
商品性や価格で差別が難しい場合、感情に訴えかけるストーリーでの差別化が重要になってくるのです。
どんなストーリーがいいのか?
ではどんなストーリーが良いのか?いくつか上げさせてもらうと
一つは、こだわりや開発秘話です。これらは、日本の製品とも相性が良いです。
その商品には、どんなこだわりを持って開発したのか?なぜそのデザインや機能を盛り込んだのか?そこに顧客の心を動かすような職人魂やストーリーが存在することがよくあります。
特に日本のモノづくりは、世界的に見ても精密さやクラフトマンシップにおいて、いまだにトップレベルを誇ります。その裏に隠された秘話やこだわり、なぜ?の部分は顧客の心を感動をさせる大きな手助けとなるのです。
その他にも、選ぶことによって得られる価値やライフスタイルのストーリーを訴求するのもありです。
車を売る場合、どれだけ優れたエンジンを積んでいるのかを売るのではなく、その車でどんな体験ができるのか?家族や恋人との旅行や買い物を、この車と一緒にするとどんな人生や感情を味わえるのか?よりリアルにその人の生活シーンを想像して、どう貢献できるのかを伝えることができると良いです。
まとめ
高級商品やブランドの場合、その価格に見合うだけの、何かがそこにはあるはず。その何かをどう伝えるのか?それをうまく伝える方法の一つがストーリーです。もちろん売ろうとしている商品が、良い商品であることは大前提にあります。
もしあなたがマーケティングや営業を担当し、価格戦略や差別化に行き詰まった際には、ぜひ一度あなたの商品のこだわりやそれによって得られる価値、生活を想像してみてください。きっとその商品だけの顧客の心を動かすオリジナルストーリーが見つかるはずです。
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