CES2021最新テクノロジー(アクセシビリティ編)

テクノロジー

今年はオンラインで開催されたCES2021。今年も様々なテクノロジーが世の中に発表されました。ここでは、カテゴリーごとに注目テクノロジーを紹介。今回はアクセシビリティ編。

CESって何?という方は、簡単な解説があるので、下の記事からどうぞ。

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アクセシビリティ分野について

アクセシビリティとは、日本語に訳すと、近づきやすさ、アクセスのしやすさとなります。どんな人でも平等にアクセス、利用ができるようにしたらどうすれば良いのか?子供から老人、障害のある方でもみんながより豊かな生活を送れるようにサポートできるよう急速な勢いで進歩している分野です。今後、ダイバーシティの普及や、少子高齢化社会におけるシルバー人材の雇用など、世界が抱える様々な問題に対しても、重要な役割を果たす位置づけとして注目を浴びています。

CES2021注目アイテム(アクセシビリティ編)

OrCam Read by OrCam Technologies

手のひらサイズのコンパクトスキャナー
(出展:OrCam Technologies)

まずは初めに紹介するのは、OrCam Readというコンパクトスキャナー。こちらは、弱視や目が不自由な人のために、代わりに細かい文字などを識別して読みあげるデバイス。

OrCam Read being used to read a book on a table.
レーザーを当てて、スキャンをする(出展:OrCam Technologies)

何がすごいのかというと、本や資料だけでなく、PCスクリーンなども読み込むことができ、最初のレーザーを当てる際にAIが自動で対象ページ全体を把握し、自分で読みたいポイントをレーザーで指定も可能。

読み上げのスピードも調整可能で、暗闇でもLEDライトにより利用可能。またこれらの機能は常時オフラインでネットなどに繋げる必要なく利用ができます。イヤホン接続もOK。

All You Need to Know About OrCam Read
OrCam説明動画
画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image-1.png
テック
テック

少子高齢化が加速する今後、ニーズが高まりそう。スキャンした文を自動翻訳と組み合わせて、多言語でリアルタイムで聞くことができたら可能性がさらに広がるかもね。

Voiceitt by Voiceitt

様々な日常会話パターンをAIが判断(出展:CES2021)

Voiceittは、障害のために、スピーキングや発音がうまくできない人のための、音声認識AIサポートアプリ。このアプリを利用することによって、従来のAlexaなどの音声認識AIが、うまく識別できないような声をも分析し、意思疎通を可能にできるというもの。

下のビデオは、実際の使用シーンと利用者の声を見ることができます。重度の障害を持つNatさんは、日常生活における電気をつけたり、TVの音量を上げたりという些細なことですら、家族のサポートが必要でした。

しかしこのサービスを使うことにより、Alexaを通して、日常生活において自分でできることが飛躍的に増えたのです。

Voiceitt App – Inclusion.Communication.Independence
実際の利用者の声
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テック
テック

これによって障害者の方の、社会活動への参画がより進めば、人類にとって大きな価値になるね。音声認識の方言や第二言語特有のアクセントなどのカバーが進んでいるのは、知っているけど、着目点が良いね!

GoodMaps Explore by GoodMaps, Inc.

建物の中でも正確に位置を把握しナビゲート(出展:GoodMaps)

目が不自由な方に向けた音声ナビゲーションアプリ。特筆すべきは、建物の中ですら正確な道案内を実現すること。リアルタイムでのナビゲーションはもちろん、階段などの障害物についてもお知らせしてくれるようです。

GoodMaps Studioと連携

GoodMaps Studioの中に独自のMapデータベースを持っており、それと連携することで精密なナビを実現。

CPS(Camera-based Positioning)という携帯のカメラを使った位置や向いている方向の把握だけでなく、GPS、Wifi、Bluetoothなどの様々なアプローチを用いて、誤差は2inch(約6cm)-1mほどというから驚きです。

WifiやBluetoothビーコンなどの事前インストールなどは必要らしいですが、それでも従来のバリアフリー設備費用よりも格安で導入できるとのこと。

GoodMaps Explore User Video Indoor office to museum
実際の利用シーン
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テック
テック

ビーコンのインストールなどは、ちょっと課題だけど、ここまで正確な道案内が実現できたら、その他災害救助や迷子センターなど色々な活用があるかも?

まとめ

今年はセンシングとAIの発達によって、より各機能のサポート精度が上がっているのが感じられました。日本でも介護施設の不足が既に問題になってきているように、アクセシビリティは特定のハンデがある方のみの問題ではなくなってきています。みんながより等しく人生を楽しめることをサポートする素敵なテクノロジーだと思うので、今後ともこの分野の発展に応援していきたいと思います!

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